日曜日の朝、なんだか早くに目が覚めてしまった私は、ごそごそとベッドから抜け出すと、前日夫に予告しておいた「クリーミーツナパスタ」を作ろうと、キッチンのキャビネットを開けた。棚一杯に詰まった加工食品のボックスや缶詰の中から、目当ての「ツナヘルパー」を見つけ出し、前日ファーマーズマーケットで買った、ほうれん草のパッケージを上機嫌で開ける。自分でも訳が分からないが、ほうれん草のパッケージを開けるときは、いつもわくわくする。なんだか、ニューヨークのカフェなどで売られている、今どきのヘルシーなサンドイッチといったイメージだからだろうか。このほうれん草を電子レンジで1分半加熱し、水にさらした上で絞った。ほうれん草から黒い汁が抜け出す。渋みを持つ汁を抜いたことで、パスタもきれいな色が保てるし、何しろ苦味が消える。こういったひと手間かけることで料理の味に違いが出てくるのだが、忙しい週日は、ひと手間かけるどころか、料理すらできないことが多いので、こうやって時間をかけて料理できること自体が、幸福で満ち足りた気分にさせてくれるものだ。
こちらの番組に、サンドラ・リーという女性がホストを勤める「セミ・ホームメード」というのがある。彼女の料理のコンセプトは、材料を全て一から揃えなくとも、スーパーで売っている加工食品を上手に使い、少しだけ手を加えれば、時間もお金も節約でき、しかもおいしい料理ができるというものだ。私は、全てを加工食品や調理済み野菜のパッケージに頼るのは好きではないが、チーズやハーブ、調味料などが一つになったパスタなどのパッケージは良く使う。確かに高いチーズやハーブなどを買い揃えるよりも、安く上がるというものだ。この日は、「ツナヘルパー」の「クリーミーツナパスタ」にほうれん草を加えてみた。クリーミーなチーズとほうれん草、ツナがうまく混ぜ合わさり、予想通りにおいしかった。
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